再不斬さんが確信犯です。
※ちゅーしたりあそこ触ったりしてます。

「……。」
　先日、再不斬さんに気配を消すのが下手だと叱られたので、白は気配を殺して玄関に入りました。
　真っ暗な玄関の先には、同じく真っ暗な台所、そしてリビングの明かりがガラス戸越しに見えます。
『再不斬さん、まだ起きてる…。』
　時刻は深夜を回っていますが、再不斬さんは起きているようでした。
　白は音を出さない様に注意しながら、壁にもたれ掛り、履いていた白木の下駄を脱ぎました。
　衣擦れに注意しながら、ガラス戸を少し開きます。
　寛いだ格好の再不斬さんがテーブルとソファの間に足を延ばして座っていました。
　前方にあるテレビは映像も音も流れていません。
『何してるんだろう…？』
　いつもなら、自分を待ったりしている時間ではありません。
　白は影が映らないように注意しながら、再不斬さんの様子を窺います。
『あ……。』
　白は目を見開きます。
　再不斬さんの手が、自身の陰茎を握っていることに気づきました。
　心成しか、再不斬さんの頬がいつもより赤くなっています。
　白の鼓動は早くなります。
「…く…。」
　小さく再不斬さんが声を上げながら、手を動かしています。
　白は口元に手を運ぶと、ぐっと人差し指を噛みました。
『凄く…色っぽい…。』
　ドキドキと心臓が耳元で鳴っているかのように、白の頭の中に鼓動が響きます。
　白は食い入る様な目つきで、再不斬さんを見つめます。
　その時、不斬さんの顔がぐりんとこちらを向きました。
「やはりお前は気配を消すのが下手だな、白よ…。」
　びくりと白は左側から聞こえる声に体を震わせ、そちらに視線を向けます。
　そこには腕を組んで自分を見下ろす、再不斬さんが立っていました。
「周囲への警戒心が弱いとこうなるぞ。」
　そう言うと再不斬さんはぐいと白を床に押し倒します。
「あっ！」
　掴まれた肩の痛みに白は短く悲鳴を上げます。
　そしてリビングの中を見ると、再不斬さんは消えていました。
　どうやら、水分身だったようです。
「何だ、これは？」
　くすくすと再不斬さんは白の耳元で笑いながら、白の太腿の間を撫で上げます。
「んっ！」
　白は反射的に目を閉じ、唇を噛んで顔を再不斬さんから背けます。
「固くなってるな…。」
　再不斬さんの言葉に、白は目を開き、顔を赤らめます。
「くく…俺が処理してるの見て、感じてやがんのか？」
　袴越しに再不斬さんの指が、頭をもたげ始めた白の陰茎をゆっくりと、下から上に撫で上げます。
「あっ…止めて下さっ！」
　白の言葉を聞き、ぎゅっと再不斬さんは白の陰茎を掴みました。
　徐々に力を込められて、白は再不斬さんの手を掴みます。
「痛…許し…っ！」
　ぱっと手が離れたかと思うと、袴のウエストの部分から再不斬さんの手が侵入してきました。
　下着を押しのけ、直に陰茎に触れられて白はぎゅっと太腿を閉じます。
「や…ひっ…んああ…！」
　温かな手に翻弄され、白はがくがくと閉じた太腿を震わせます。
　再不斬さんはにやりと笑うと、白の耳元で囁きます。
「おしおきだ、白…たっぷり可愛がってやる…。」
　白はびくりと体を震わせます。
「あ…ここは嫌です…。」
　白は目に涙を溜めて再不斬さんに懇願します。
「せめて寝室で…どんな罰でも受けます…。」
　ぎゅっと再不斬さんの背に手を回し、白は抱き着きます。
　寒く固い廊下で抱かれるよりは、柔らかなベッドで、温かな再不斬さんに責められる方が、白には何倍もマシに思えました。
　再不斬さんはふっと笑い、白の股間から手を離して横抱きにして立ち上がり、その唇に口づけます。
『全く…俺も甘くなったもんだ…。』
　白の口内を犯しながら再不斬さんはそう思うと、強く白の舌を吸いました。
「ん！…んん…。」
　白の嬌声を聞き、再不斬さんは唇を離して、顔を覗き込みます。
　潤んだ大きな瞳に再不斬さんが映っています。
　再不斬さんは目を閉じふっと笑うと、ゆっくりと寝室へ向かう闇の中に、白を抱いたまま溶けていくのでした。

　再不斬さんは確信犯。
　白が帰ってきたことに気づいて、いつ水分身に気付くかなーとわくわくしながら見てましたが、悪いこと思いついてこんな感じです。
　自分の自慰見せたら、白がはあはあするんじゃねえの？みたいな。
　悪い大人だなー。←
　このあと白は朝まで大変な目に合います。

[3回]