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同人イラストブログです。 NARUTOの再不斬さんと白を描いてます。 pixivはこちらhttp://www.pixiv.net/member.php?id=4907356 pixivでは小説も書いてます。
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おかえりなさい妄想

幼少白と再不斬さん。
「ただい…ま…。」
 白を拾ってから、再不斬さんは行ってきますとただいまの挨拶を必ず行なっていました。
 子育て(?)には挨拶が基本だろうと考えているようです。
 さて、再不斬さんの挨拶が途切れたのは、玄関先で白が丸まって眠っているからでした。
 手にはタオル、身体はミノムシのように毛布に包まれています。
 足元に置かれているファンヒーターは延長のランプが点滅していて、3時間以上前からここで白は待っていたようです。
 再不斬さんは玄関にしゃがんで白の頭を撫でます。
 さらさらと癖のない直毛は、触り心地が大変良いです。
「起きろ、風邪引くぞ。」
 白は小さく唸ると目をうっすらと開きます。
 ゆっくりと瞳が動き再不斬さんを捉えると、ぱちりと目が開き、同時に勢いよく起き上がりました。
 再不斬さんは少々驚きつつ撫でていた手を離しました。
「お、おかえりなさい!再不斬さん!!」
 わたわたと寝ぐせがついた頭を撫でつけ、正座して白は再不斬さんを見上げて挨拶します。
「あぁ…ただいま…。」
 白の慌てっぷりに、再不斬さんは内心「こいつ面白い」と笑っていました。
 再不斬さんが腰を上げ、小鉤部分に指を引っ掻けて地下足袋を脱ごうとしているので、白は急いでシンクに移動し、蛇口からお湯を出してタオルを湿らせました。
 固めに絞って再不斬さんに渡します。
 再不斬さんは無言で受け取ると、顔を軽く拭いてから足を拭いて玄関に上がりました。
「お湯足してきますね。」
 にこりと白は微笑むと、たたっと浴室に向かって走っていきます。
 再不斬さんはタオルを手に持ったまま、白の後を追いかけます。
 浴室前の洗面所に付くと、再不斬さんは洗濯機にタオルを放り込み、手洗いとうがいをします。
「再不斬さん、もう少しでいいお湯加減になりますよ。」
 浴室の扉を締めながら、白は再不斬さんに微笑みかけます。
 再不斬さんは白に近づくと、口を開きます。
「別に待たんでもいい。」
 白は言葉の意味が直ぐに飲み込めず、小首をかしげましたが、はっとした表情を浮かべて次にしゅんと俯きました。
「ごめんなさい。迷惑ですよね?」
 再不斬さんはふうとため息をつくと、小さな白の前にしゃがみ視線を合わせました。
「迷惑じゃねえ。風邪引くだろ。」
 冷たくなった白の手を再不斬さんは握りました。
 白は再不斬さんの暖かな手の温もりと心遣いに微笑みます。
「僕、再不斬さんにおかえりなさいって言いたいんです。」
 ぎゅっと小さな手で白は再不斬さんの手を握り返します。
 再不斬さんはふっと笑うと、白の頭をぽんと撫でて立ち上がり服を脱ぎ始めました。
「好きにしろ。」
 白は笑って再不斬さんの脱いだ服を受け取ります。
 再不斬さんはちらりと白を見下ろし、口を開きます。
「先に寝てろ。明日も早い。」
 洗濯機に再不斬さんの衣服を入れていた白は、振り返り微笑みました。
「はい、再不斬さん。おやすみなさい。」
 再不斬さんは白の小さな背を見送って、湯気の立ち込める浴室の扉を開いたのでした。


 始めタイトルが「まちぼうけ」でした。
 再不斬さんがお風呂から出ても白は起きて待ってそうですね。
 お布団に包まって、ぬくぬくしながら再不斬さんまだかなーって待ってそうです。

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