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同人イラストブログです。 NARUTOの再不斬さんと白を描いてます。 pixivはこちらhttp://www.pixiv.net/member.php?id=4907356 pixivでは小説も書いてます。
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クリスマスイブ

お久しぶりです。
白と再不斬さんが出会ったのがクリスマスイブだったらいいね!という妄想です。

冷たくなった足はもう歩きたくないと動かなくなった。


仕方なく橋の欄干に背を預け、暖を取ろうと膝を抱える。


音のないはずの雪が、しんしんと降り続く。


「お母さん、サンタさん来るかな?」


無邪気な子供の声に少し顔を上げた。


温かなピンク色のコートに身を包み、おさげを揺らしながら、隣の女性に問いかけていた。


「そうね、いい子にしていたら来るわよ。」


柔らかな女性の声と笑顔に僕は俯く。


もし、サンタという存在が居るのなら。


僕の欲しいものはただ一つ。


僕を必要としてくれる人。


僕を受け入れてくれる人が欲しい。


叶わぬ願いに、笑いと涙がこみ上げてくる。


馬鹿らしい願いに唇を噛み締めた。


「お前みたいなガキは、誰にも必要とされず、この先自由も夢もなくのたれ死ぬ…」


いつの間にか側に立っていた、口布を巻いた男の人がそう言った。


僕はじっとその人の目を見つめる。


「…お兄ちゃんも…ボクと同じ目してる…。」


フフッと思わず笑いがこみあげてくる。


あぁ、この人も僕と同じ。


誰かに必要とされたくて、必要としたくて…受け入れて欲しくて、受け入れたくて…人に飢えた人だ。


鋭い目に僕を映して、男の人が息を呑んだのが分かった。


男の人の額当ては忍びの証だ。


ある程度のことは黙認される。


癪に障ったから、殺されるかな…?


それも構わない。


同じ一人ぼっちのこの人になら…。


「小僧…誰かに必要とされたいか?」


僕は驚いて、男の人を見つめる。


感情の無い瞳に、ただ僕だけが映る。


「オレの為に…全て差し出せるか…?」


僕はこくりと頷いた。


この人は…僕を受け入れてくれる?


こんな僕を?


全てを傷つけて、殺めてしまう僕を?


「今日からお前の血はオレのものだ。ついて来い!」


僕は勢いよく立ち上がると、さっさと歩いて行ってしまうその人を追いかけた。


あぁ、何て幸せな日なんだろう。


僕はぐっと唇を噛み締め、雪の中を歩いた。


 


白はいい子だから、サンタさん来るよ!


めっちゃ人相悪いけどね!


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