冬の朝のふっくらした雀のことをふくら雀と呼ぶそうです。
雀まみれ妄想。

二人は任務で野宿をすることになりました。
森の中の開けた場所に、トラップをしかけると、二人は寝転びます。
頭上には満月が輝いています。
白「おやすみなさい、再不斬さん。」
通常は交互に眠るのですが、今回は別小隊も居るので一緒に眠ります。
再「あぁ。」
短く再不斬さんは答えると、目を閉じます。
白も目を閉じました。

ちゅんちゅんと耳元で鳥の囀りがして、白は目を覚ましました。
起きあがり、正座をすると、肩や太腿に数羽の鳥が乗ってきます。
白「おはよう。」
手を差し出すと、一匹の鳥が指にとまりました。
白は反対の手の人差し指で鳥の頭を撫でてあげました。
白「再不斬さん、見てくだ…。」
白が隣の再不斬さんに話しかけようと顔を向けました。
白「！！」
白は絶句します。
何故なら、再不斬さんが寝転がっているはずの所に、鳥が人型に群がっていました。
白「ざ、再不斬さん?!」
白の声に反応して、もぞりと鳥が波打ちました。
ぴぴぴと殆どの鳥が飛んでいき、再不斬さんが現れます。
再「朝か…。」
再不斬さんは何事も無かったかの様に起き上がります。
白は呆然と再不斬さんを見つめます。
再「何だ?鳩が豆鉄砲食らったような顔して。」
白は思い出しました。
幼少の頃、逃げたうさぎは必ず再不斬さんの元に向かっていました。
白『再不斬さん、動物に好かれる人なんだな…。』
首を傾げる再不斬さんに、鳥まみれの謎の解けた白はにこりと微笑み挨拶するのでした。


再不斬さんは動物に好かれるタイプだと思います。
あと、子供にも。笑

[2回]